可笑しなことの見つけ方

日常で見つけた可笑しなことを書いていきます。毎週木曜日20時ごろ更新予定です。

2016-01-01から1年間の記事一覧

そっくりな二人

職場の近くに毎日のように通う店がある。一つは朝、ペットボトルの水を買いに行く売店で、もう一つは昼食で通うカフェテリアの一角にあるドリンクコーナーだ。いや、カフェテリアというよりも、古いフードコートと言ったほうが雰囲気が伝わるだろうか。ドリ…

焼き飯好きの男

電車まで少し時間があったので、クアラルンプールの駅から少し離れた場所にある中華料理の店に行った。私が食事をしていると、スコールが小雨になったタイミングで次々と客が入ってきた。 他のテーブルもたくさん空いているのだが、小太りの男は、私が座って…

ちらし寿司のある生活

いつかこんなのが書けたらいいなとつねづね心に留めているエッセーがある。大学時代の文集に後輩が寄せたものだ。それは高校時代の寮生活を綴ったものである。 高校時代の寮生活というものがどのようなものか、経験のないものにとってはそれ自体が興味深いの…

届かない声

売店へ行くためだったか、それとも食事のためか、日中に職場で屋外を歩いていた。数日前から建物の前では建物と通りを覆う高い屋根の洗浄作業が行われていた。ここに来た時から、この建物を覆う高いアーチ状の天井のメンテナンスはどのようにやるのだろうか…

お寿司が含まれている

クアラルンプール国際空港の出入国審査官はパスポートに記された私の名前を読み上げ、顔をじっと見た。そして、何かを思い出したように、「From JAPAN? 寿司はやっぱりよく食べるのか?」と言った。私は突然の質問に驚きながら、「時々ね」と返した。それから…